HUNET News Letter


兵庫教育大学 情報処理センター
Information Processing Center
Hyogo University of Teacher Education
e-mail : office@info.hyogo-u.ac.jp
tel & fax : 0795-44-2045

最新号 : http://www.info.hyogo-u.ac.jp/newsletter/newsletter.html
既刊号 : http://www.info.hyogo-u.ac.jp/newsletter-j.html


Dec.,1998


今月のコラム

今月のコラムは,「EDドメイン名について」と題して,情報処理センター森広浩一郎教官に執筆頂きました。

○「EDドメイン名について」
 インターネット上のある範囲を指す言葉にドメインというものがあります。各ドメインの名称はドメイン名と呼ばれており,インターネット上の基本的な識別子です。ドメイン名からは組織や場所についての情報を読み取ることができます。このドメイン名の1つとして,「主に児童・生徒などの教育を受ける人が使用するドメイン名」が,間もなく新たに設けられます。

 ドメイン名は,重複した名称を使うことができないため,一定の約束に基づいて階層的に命名され,登録管理されています。個々の組織のドメイン名は,区切り記号にピリオドを使い,右側から第1レベル,第2レベルの順に,必要な数のレベルのドメイン名を連結したものとなります。現在,日本で登録されるドメイン名には,第1レベルにjpというドメイン名が使われることになっています。日本のドメイン名に関する現在の約束では,第2レベルのドメイン名には,そのドメイン名を使用する組織の,種類に基づく属性を使用する(属性型ドメイン名),または所在地に関する情報を使用する(地域型ドメイン名)ことになっています。

 例えば,本学はというドメイン名を使用しています。第1レベルのドメイン名には「jp」,第2レベルには,属性が学術機関であることを表すドメイン名acが使われています。第3レベルには,兵庫教育大学を表すドメイン名「hyogo-u」が使われています。

 EDドメイン名は,新しく作られる8番目の属性型ドメイン名で,「主に児童・生徒などの教育を受ける人が使用するドメイン名」とされています。EDドメイン名の特徴は,2003年を目標とした各学校のインターネット接続を見込んで,このドメイン名を登録できる組織に学校(幼稚園,小学校,中学校,高等学校,盲学校,聾学校,養護学校)を含んでいるということです。EDドメイン名の使用を選択し,ドメイン名の登録をした学校は,<組織名.ED.JP>という構造のドメイン名を使用することになります。

 EDドメイン名の特徴は,その登録ルールにもあります。組織名にあたる属性型ドメイン名の第3レベルのドメイン名は,ドメイン名の登録を希望する組織が考え,先願主義により登録されてきました。しかしEDドメイン名では,登録申請の短期間集中,登録希望ドメイン名の重複多発,予算措置年次の差による不公平等,が予想されるため,各学校が優先的に登録できるドメイン名があらかじめ作られます。これが予約ドメイン名といわれるもので,1998年末までに全学校の予約ドメイン名が決定され,日本唯一のドメイン名管理団体であるJPNICより,各学校へ郵送により通知されることになっています。予約ドメイン名ではないドメイン名での登録を希望する学校は,独自の第3レベルのドメイン名を登録申請することができます。現在までに発表されているEDドメイン名の登録に関する予定では,以下の日程が組まれています。

 EDドメインに関する情報は,JPNICの「EDドメインのページ」(http://www.nic.ad.jp/jp/regist/dom/ed/)で提供されています。参照して下さい。*

連載「電脳的役割関於研究」

 連載「電脳的役割関於研究」の第4回目です。今回は,情報処理センター森広浩一郎教官に執筆頂きました。

 コンピュータネットワークの教育活用を考えていると,ある局面では独自のサーバを設置することが必要になることがあります。市販されているもので全てを賄えれば簡単でよいのですが,機能的にあるいは予算的に不足する部分が出てきます。これまでの連載と雰囲気が変わりますが,そのような時にどうするか,について簡単に書いてみたいと思います。

 とにかくサーバがあれば良いという場合は,比較的負荷の高くない既存のパーソナルコンピュータを選び,それをサーバ化して使用することを考えます。これは,選択したコンピュータで動作する,無料の(あるいは安価な)サーバソフトウェアを,ウェブやコンピュータ雑誌で探すことから始まります。ウェブや電子メールのサーバを構築するのであれば,Windows用であれ,MacOS用であれ,フリーソフトウェアが見つかります。興味がある方は,インターネット上の検索エンジンや,図書館にある雑誌を参照して下さい。必要なサーバソフトウェアが判明したら,archieサービスやringサーバを使いネットワークから取り出すか,雑誌の付録CDを探すなどにより,そのソフトウェアを手に入れます。インストールの手間は,一般のソフトウェアとあまり変わりありません。手元に自分専用のサーバを作りたいが,多少の労力はかかっても,あまりお金はかけたくないという方は,この方法を使われるのがよいのではないでしょうか。

 しっかりしたサーバを構築する必要がある場合には,好みの問題もありますが,UNIXワークステーションを使う事を考えます。パーソナルコンピュータの場合と同様に適当なコンピュータを選び,サーバ化をします。UNIX用には,研究に活用できる高機能なソフトウェアが数多く配付されており,新しいソフトウェアも開発され続けています。UNIX用からパーソナルコンピュータ用に移植されたソフトウェアも,数多くあります。ただし,多くのソフトウェアはC言語によるソースプログラムの形で配付されているため,インストールの際にコンパイル作業が必要になります。makeコマンド1つでコンパイルからインストールまで完了するソフトウェアもあれば,細かな設定等をしなければコンパイルできないものまで種々あります。私は,研究用に必要なサーバは,この方法で用意しています。

 最後に,パーソナルコンピュータしか使えない状態で,比較的しっかりしたサーバが必要となった場合ですが,WindowsやMacOSを捨ててlinuxやFreeBSD等にOSを入れ替えることから考えます。linuxやFreeBSDは本や雑誌の付録に添付されているものを使い,新しいものとの差分をネットワークから取り出し,バージョンアップをはかります。その上で,各種のサーバソフトをインストールします。結果的にこの方法は,古くなってしまったコンピュータを,ほとんど新たな投資をせずに再利用することになるのですが,維持に必要な労力が高くなります。自力で可能な方には,よい方法だと思います。

 コンピュータはソフトウェアにより動作が決まります。ソフトウェアを変えることで,コンピュータを新しい用途に使うことができます。ハードウェアレベルの問題がなければ,この変更は労力かお金を投資することで可能です。コストを考慮しながらコンピュータを活用したいと思います。*


次期情報処理センターコンピュータシステムについて

 今月は,教育情報処理システムと学術情報システムについて紹介します。教育情報処理システムは,情報処理センター2階の教育情報処理室の更新に相当し,研究支援のための高度な情報処理能力を持ったパーソナルコンピュータ群と種々のソフトウェアおよび各種メディアによる多彩な入出力が可能な周辺機器類から構成されます。以下の機器等が教育情報処理室に導入されます。
 学術情報システムは,各種の学術情報を電子化し,ネットワークを通じた検索環境と情報を提供するためのサーバ,端末,ソフトウェアおよび周辺機器類から構成されます。多数のマルチメディア・データの蓄積と登録が可能な以下の機器類が図書館において管理運用され,簡便な利用環境で学術情報を提供することになっています。

講習会の開催について

 情報処理センターコンピュータシステムの更新に伴う情報端末に関わる説明会を,以下のとおり実施します。今回の説明会では,情報端末の更新スケジュール,新しい情報端末のハードウェア及びソフトウェア環境,電子メールやWWWブラウザの移行について,個人データの移行方法について等,全般的な内容を取り上げる予定です。
 なお,各端末のおける具体的な移行作業に関する説明会は,1月に実施する予定です。

情報処理センターへの質問,要望の電子メールによる受付

 情報ネットワークを利用するにあたって生じたご質問やご要望は,電子メールでお寄せください。
・宛先:q@info.hyogo-u.ac.jp

記入事項:


HUTE HomePage IPC HomePage